先日、友人の書家の方から手紙を頂きました。
’家財道具の一切を整理し、寝袋と何冊かのもう一度読みたい本を持って、元旦から歩いての旅に出ます。そのまま果てるつもりです。その前に展覧会をやります。’
こんな内容の手紙でした。
展覧会の場所は手紙にはありませんでしたが、別の方からお便りを頂き、もしや最後のお別れになるかも、と展覧会に伺いました。
こんな風に人と会うとは、何とも言えないものです。
また会いましょう、のあいさつはしません。
戻るかどうか、またお会いできるかわかりませんから。
その友人が言いました。
「もうこの家の風呂に入るのはあと何回かな、食事をするのは、この方とも二度と会えないのかな、と思うと全てが愛おしくなります。」
他にもいろんなお話をしました。
私が言ったこと、したこと、良く覚えてくださっています。
何かに記録しているのかと思うほど。
マメな方なので、本当に記録しているかもしれません。
(そして、私の知る人の中でおそらくいちばん手先が器用!)
この人と話していると、私はなんて乱暴な生き方をしてきたんだろう、って思います。
もっとていねいに暮らそうと思います。
この方からいろんなことを教えて頂きました。
感謝の言葉もお伝えできないままですが。
フォトグラファー武井里香のブログ。筆不精なので、たまに更新します。